相続・資産税コラム

2014年08月07日 第307回 間違いだらけの相続税の税理士選び、内科で外科手術お願いするか?

■税理士は全ての税金のプロフェッショナルではない

日常生活を過ごす中で、税理士と接する機会というのはほとんどないだろう。今や毎年の所得税の確定申告も、国税庁の便利なシステムのおかげで、個人で申告している人も多い時代である。そうすると誤解が生まれやすいのが、税理士であれば全ての税金に詳しいということだ。しかし、税金にも種類があり、法人税・所得税・消費税・相続税等、その種類は多岐に渡り、また毎年の改正で常に内容が変更されていくことを考えると、1人の税理士がその全てにおいて精通するということは難しい。

■内科で外科の手術をお願いするか?

医師にも、外科、内科、耳鼻科、皮膚科等の専門分野が分かれているように、税理士にも得手不得手分野があることを知っておかなければならない。特に税理士の多くは、会社の税務を得意としており、相続税に強い税理士は相対的に少ないのが現状だ。これは、次のような統計データからも分かる。

①日本全国の登録税理士数:約7万5千人
②1年間の相続税申告件数:約5万4千件

②÷①=0.72件

1年間の相続税申告数よりも、登録税理士数の多いため、1年で1件も相続税申告をしない税理士が多いということである。しかし相続税申告は、土地の専門的な評価や各種特例の適用可否判断、遺産分割提案、税務調査対策等、経験やノウハウが求められる業務であり、経験の浅い税理士に依頼するということは、内科医に外科の手術をお願いするのと同様のリスクが発生する可能性にも注意が必要だ。

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