相続・資産税コラム

2012年10月25日 第64回 非上場株式の評価方法

多くの中小企業オーナー様の相続において、相続人の頭を悩ませるのが、中小企業の株の評価です。 これが高くなっても、非上場株はなかなか売れませんので、納税資金が足りないという事態が起こりえます。

非上場株式の原則的評価方法は、会社の規模により以下の3分類があります。

・大会社・・・類似業種比準方式
・中会社・・・類似業種比準方式と純資産価額方式の併用方式
・小会社・・・純資産価額方式(中会社と同じ併用方式を選択可)

※大会社、中会社、小会社は会社の業種・従業員数・直前期末の純資産・直前期末の売上高で決まります。

 参考値としては、
 大会社:従業員100人以上で売上20億円以上
 中会社:従業員100人未満で売上6,000万円から20億円
 小会社:従業員100人未満で売上6,000万円未満

非上場株式の特例的評価方法は、配当還元方式によります。

配当還元価額=1株あたりの資本金等の額×配当率(%)/10%

<例>
1株当たりの資本金額 20万円、配当率 20% のとき、

配当還元額=20万円×20%/10%=40万円(1株当たりの株価)

非上場株式の評価方法について、原則的評価方法・特例的評価方法の選択は、株式を取得した会社に同族株主がいるかどうかによります。

【類似業種比準方式】
類似業種比準方式とは、類似の業種の株価を基にして、その会社と類似業種の1株あたりの配当金額、利益金額、純資産価額を比較して計算した比準割合をかけて、その70%で評価する方法です。

1株当たりの評価額=類似業種の株価×(A+B×3+C)×1/5×斟酌率(0.7 or 0.6 or 0.5)

A 会社の1株あたり配当金額÷類似業種の1株あたりの配当金額
B 会社の1株あたり利益金額÷類似業種の1株あたりの利益金額
C 会社の1株あたり純資産額÷類似業種の1株あたりの純資産額

※類似業種の株価、類似業種1株当たり配当金額、利益金額、純資産額は国税庁のURLで確認できます。

【純資産方式】
純資産価額方式とは、その会社が所有する資産を相続税評価額により評価した価額の合計額から、負債の金額の合計額および評価差額に対する法人税等に相当する金額を差し引いた金額を、発行済株式総数で除して求めた金額により評価する方法です。

1株当たりの評価額=(相続税評価額による資産価額-負債の合計-評価差額に対する法人税相当額)/発行済株式数

上記のように、非上場株式の評価は、まず会社に対する経営支配力や会社の規模により、原則的評価方法か、特例的評価方法かに分かれます。原則的評価方法は類似業種比準方式・純資産価額方式・それらの併用方式に分類されます。

企業オーナー様の非上場株式の評価額を把握することが、相続対策では重要です。 税理士法人ステラでは、非上場株式の評価のみをスポット業務として行っております。ご関心のある方は、一度お気軽にご相談下さい。

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