相続・資産税コラム
2012年10月28日 第67回 相続時精算課税のメリット・デメリット
相続時精算課税のメリット・デメリット
●メリット
① 2,500万円までの財産であれば、無税で財産が移転できる。
② 住宅取得等資金の贈与税の非課税制度というのが現在あり、これと併用すれば、最大で4,000万円まで非課税枠の拡大が可能
③ 将来の相続財産が、5000万+相続人の数×1000万までの範囲内であれば、相続税は発生しないので、将来の贈与税を気にせず安心して贈与できる。
④ 相続時の財産評価額は、贈与時の価格なので、値上がりが期待できる財産を早期に贈与することで、相続税額を減らせる。
●デメリット
① 小規模宅地の特例が使えない。この特例は、相続税額を一気に減らせる規定なので、これが使えないのは痛い。
② 不動産を精算課税で贈与した場合、不動産の価格は下落傾向にあり、上昇も見込めないので、贈与時の高い不動産価格で相続税が計算されてしまい、損をする。
③ 一旦、相続時精算課税制度を選択すると、取り消すことができない。また贈与税は、年110万円までは無税だが、その規定が使えなくなる。
④ 相続税法の改正が迫っており、将来的にどうなるかわからない。
上記の通り、メリット、デメリットともございますので、ご興味を持たれた場合は、税理士法人ステラに相談してください。